こんにちは、雪だるまです。
先日死んだ父親と会話する夢を見ました。
父「さっき北海道に行ってきたんだけど」
私「さっき!?北海道!?」
父「北海道ではレジ袋くれたぞ。東京ではくれないのに。」
私「東京は都市なんだからくれないよ!(ていうか、なんで北海道まで行ってレジ袋の話!?)」
なんてやり取りをした夢でした。
ツッコミどころ満載ですが、夢の出来事なのでご愛嬌ということで。
この夢でのやり取りが気になって、私なりにレジ袋の有料化について調べてみました。
今まで何も考えずにエコバッグを使っていたけど、有料化にこんな背景があるのかと学びになったので、皆さんにも学びのきっかけになればと思いまとめてみました。
北海道では無料でレジ袋もらえる?その真偽は・・・
その真偽は真、と言えるでしょう!
ただの夢なんですが、父親の空気を読まずに話をふってくる感じや、なんでそんなどうでもいい話するの?っていうところがやけにリアルで、ふと気になって「レジ袋有料化 北海道」で検索してみました。
その結果は、なんと北海道を中心に店舗展開するセイコーマートでは、7月1日以降も無料でレジ袋を配布しているとのことでした!
セイコーマートを運営する株式会社セコマのホームページ、プレスリリースに記載があり、セコマグループ小売店1224店でバイオマス素材30%配合のレジ袋に切り替え、レジ袋を有料化していないそうです。
おぉ~夢で言って事は本当だった!・・・でもバイオマスってなんだ?
バイオマスプラスチックとはCO2排出量を削減できるプラスチック
日本バイオマスプラスチック協会では、バイオマスプラスチックを次のように定義しています。
日本バイオプラスチック協会(JBPA)では、バイオマスプラスチックを「原料として再生可能な有機資源由来の物質を含み、化学的又は生物学的に合成することにより得られる高分子材料。」と定めています。(化学的に未修飾な天然有機高分子材料は除く)
引用元:日本バイオプラスチック協会http://www.jbpaweb.net/bp
う~ん、結局分からないよ!
もっと具体的に言うと、バイオマスとは動植物や生物の遺骸や排泄物、農産物などのことを指し、こうした素材で作られたプラスチックを総称してバイオプラスチックと言います。
一般的にはジャガイモ、とうもろこし、さとうきび、大豆などの再生可能な植物を元に作られます。
国のルールでは有料化例外措置として、バイオマス素材を25%以上使用したレジ袋は、有料化せず無料で配布できるとあります。
ちなみに、バイオマス素材を使ったレジ袋には一目でわかるようにマークがついています。
ではなぜバイオマス素材を25%以上使ったレジ袋は有料化が免除されているのでしょうか?
その理由はCO2排出量を削減できるからです。
バイオプラスチックも、焼却や分解の際にはCO2が排出されます。
しかし、バイオプラスチックの素材はとうもろこし等の植物です。
植物がCO2を吸収している分、廃棄時に出るCO2とプラマイゼロにできます。(それをカーボンニュートラルというそうです。)
つまり、植物が成長するために吸収したCO2を循環させているだけなんですね。
CO2に着目した時、植物が吸ってはいてるだけっていう解釈ね。
そのため、化石燃料と使ったプラスチックに比べCO2の排出が少なくなり、大気中へCO2が流れ出ることを遅らせることができ、地球温暖化防止への効果も期待されているということです。
バイオマスプラスチックが環境にやさしいと言われる理由がまさにここにあるんですね。
■バイオマスプラスチックまとめ
・何から作られる?
→とうもろこし、さとうきび等の植物
・バイオマス素材25%使用のレジ袋が無料、なぜ?
→CO2が削減できるから
・CO2が削減できる、なぜ?
→CO2吸収した植物を使ってて、廃棄時CO2出してもプラマイゼロだから
レジ袋有料化の理由
そもそもなんでレジ袋って有料になったんだっけ?
えっと、海のゴミを減らすためでしょ?
そう、海のゴミを減らすため。
レジ袋有料化の背景には、国際社会の脱石油、脱プラスチックの流れがあります。
海洋汚染問題にプラスチックごみが多く取り上げられているのは、皆さんもニュース等で知っているかと思います。
特に海の生き物がプラスチックと食べて死んでしまったり、プラスチックで体が傷ついたりといったものは心が痛みますね。
2018年の先進国首脳会議、いわゆるG7で、海洋汚染問題に対しての各国の取り組みとして決まったのが「海洋プラスチック憲章」。(日本はこれに署名しなかったそうですが、そこに触れるとレジ袋から遠ざかりそうなので割愛で。)
すでにレジ袋の廃止が進んでいる国もあり、日本も環境問題の対策としてレジ袋有料化へと準備を進め、2020年7月1日から全国でレジ袋有料化がスタートしました。
プラスチックごみといえば、中国がプラスチックごみの受け入れを禁止したのも、影響しているかもしれませんね。
■レジ袋有料化の理由
国際的な流れから、海洋汚染対策としてプラスチックごみを減らすため。
レジ袋有料化の効果は?
私はもちろんエコバッグ使ってるわ。環境にやさしいでしょ?意識高いでしょ?
そうだね!でもさ、頑張ってるけど結局効果はあるのかな?
実はレジ袋有料化による海洋汚染問題への効果は疑問視されています。
まずは、プラスチックごみの削減について。
大手ポリ袋メーカー中川製袋化工株式会社がホームページで発表していたものがとても分かりやすく、またレジ袋を製造するメーカーで信憑性も高いため、そこから引用しています。
日本のプラごみは約900万トンと言われています。そのうち容器包装が約400万トン、そのうちレジ袋が20万トンと言われています。政府の中央環境審議会の最終答申では、2030年までにその容器包装等の使い捨てプラスチック400万トンを25%削減する、つまり100万トン削減すると言っていますが、この計算で行くと、もし仮にレジ袋を100%使用禁止にしたとしても残り80万トンのレジ袋以外の容器包装を削減しない限りは目標は達成されない形となります。
引用元:中川製袋化工株式会社 http://nakagawaseitai.co.jp/asset/00032/private/Registerbagcharge2.pd
また、同記事では「あたかも、レジ袋の削減だけで事が済むような言動は、国民の誤解を生じさせる為、慎むべきです。」とも記述されています。
エコバッグを使うことで、なんとなく「エコ」「環境にいい」と思っていましたが、レジ袋がプラスチック容器包装ごみに占める割合は約5%、日本のプラごみに占める割合は約2%なんですね。
もちろんエコバッグを使うことは環境にいいことですし、我々ひとりひとりが意識し行動することで大きな影響があるでしょう。
しかし、レジ袋だけではプラごみ削減の対策としては成功しても最大20%の削減であり、残り80%の対策も必要であるということは理解しておかないといけないですね。
え~、そうだったの~!?あと80%ってどんだけ~?
レジ袋有料化なら、すぐできて、比較的簡単な対策かもしれないけど、目標達成の効率としては良くないんだね。
ちょっと悲しい~
さて、レジ袋有料化の理由は海洋汚染問題が背景にありましたが、我々がエコバッグを使う事で海のゴミは減るのでしょうか?
レジ袋をなくせば、その分だけプラスチックごみを減らすことができますが、海洋プラスチックごみのうちレジ袋が占める割合はわずか0.3%しかなく、ペットボトル(12.7%)などと比較するとゼロに近いというのが実状です(容積ベース、環境省調べ)。本当にプラスチックごみをなくすことを目的にするのであれば、ペットボトルへの対策が必須となりますが、そうした動きにはなっていません。
引用元:YAHOO!JAPANニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/a276c2637eea79a515f8001f59e162bc538bb87
なんと、海洋汚染問題に対してレジ袋有料化の効果は期待できそうにありません。
むしろエコバッグよりもマイボトルを持参する方がよっぽど環境にいいのでは!?
みんな!エコバッグよりマイボトル買いに行こう!
右手にエコバッグ!左手にマイボトル!
ペットボトルというとペットボトル飲料を真っ先に思い浮かべますが、調味料の容器もそういえばペットボトルですね。
もちろん、ゴミが出るサイクルとしてはペットボトル飲料の方が圧倒的に早いですけど。
■レジ袋有料化の効果は?→ほぼない。
・政府のプラごみ25%削減の目標には、レジ袋有料化の効果は最大20%で、あと最小80%削減対策が必要なため。
・海洋プラスチックごみのうち、レジ袋が占める割合は0.3%のみ。
まとめ~私たちにできることは?~
こうやってレジ袋有料化に関わることについて知ることも第一歩ですよね。
個人としてできることは、限られてますが、マイボトル持参の他にも再利用できるプラスチック容器は再利用してから捨てる(消費サイクルを遅くする)とか、エコ包装の商品を買うとか、そもそも不要なものは買わないとか・・・ですかね。
他にもできることあれば教えてほしいです。
死んだ父が夢に出てきただけで、レジ有料化の背景を調べ知ることになるとは・・・。
人生何がきっかけに何が起こるのか分からないものですね。
そんな大げさな・・・
最後に全体のまとめです。
■北海道ではレジ袋無料でもらえる?
・セイコーマートならもらえる!
■バイオマスプラスチックについて
・何から作られる?
→とうもろこし、さとうきび等の植物
・バイオマス素材25%使用のレジ袋が無料、なぜ?
→CO2が削減できるから
・CO2が削減できる、なぜ?
→CO2吸収した植物を使ってて、廃棄時CO2出してもプラマイゼロだから
・全てのバイオマスプラスチックが生分解性ではない。
→バイオペット、バイオポリエチレンは分解されない。
■レジ袋有料化の理由
・国際的な流れから、海洋汚染対策としてプラスチックごみを減らすため。
■レジ袋有料化の効果は?→ほぼない。
・政府のプラごみ25%削減の目標には、レジ袋有料化の効果は最大20%で、あと最小80%削減対策が必要なため。
・海洋プラスチックごみのうち、レジ袋が占める割合は0.3%のみ。
少しでも皆さんがレジ袋有料化の背景や海洋汚染問題に対して知るきっかけになったらいいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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